ゆとりニートの日記

理系院卒⇛就職⇛1年で退社。ノースキルでノージョブなゆとり世代ニートの日記。

マネの「笛を吹く少年」が吹いている楽器と音について

先日たまたまテレビを見ていたら、『エドゥアール・マネの「笛を吹く少年」はどんな音を出していたのか』という内容の番組を見かけた。

 

↓コレ(Manet, Edouard - Young Flautist, or The Fifer, 1866)

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今までそういう切り口で絵とかを見たことがあんまりなかったので面白いなぁと。

以下、番組で言ってたことのメモとか。

 

番組では、吹いている楽器は『ファイフ』という木製の笛で、フルートやピッコロのような高い音域の楽器と説明していた。

しかし絵の原題をみると『Young Flautist, or The Fifer』となっている。直訳すると『フルートかファイフの若い奏者』だろうけど、何故番組でファイフと断言できたのかは謎。

 

実際に鳴らしている音を聞くと、確かにかなり甲高い音だった。

戦場で響きそうな、またこの幼い少年に似合いそうな音色だった。

作品が公開された当時の人達は、まだそういう実感を持って絵を見れていたのだろうか。そう考えると、題材の背景を知っていると作品に対する理解度というか深みみたいなのが全然違ってくるよなぁ。

 

番組では『絵の通りに指を押さえるとどんな音が出るか』というのをやってみていた。

鳴らしている音はドレミファソラシのどれなのかということね。

答えは『ソ』の音だった。

へ、へぇ〜。本当にトリビアという感じがする。

 

戦場では、笛吹きは『突撃』『退却』『警告』などの合図を送る役割を担っていたようだ。ファイフは楽器としては珍しくひとつの部品から出来ており、かつシンプルで砂や水にも強いため戦地で使用されていたとの考察も。

 

こういう知識というか、時代の空気みたいなものと作品のもつ空気を合わせて、改めて絵を観てみると、今までとは少し違った表情を感じられる気がする。