ゆとりニートの日記

理系院卒⇛就職⇛1年で退社。ノースキルでノージョブなゆとり世代ニートの日記。

3大欲求の中で明らかに食欲が少ない

人間の3大欲求は「食欲」「睡眠欲」「性欲」と言われている。

私は食欲が他の2つに比べて少ない。

勿論、生きてる限り食べないといけないので、そういう意味では性欲よりも食欲は強いのかもしれない。ただ、他の人をみていて受ける印象からして、どうやら食欲が弱いように思う。

 子供の頃、私は「お腹が空く」という感覚が分からなかった。

周りの同級生が腹減ったーとか、好きな給食のメニューの話で盛り上がっている時も、その感覚がよくわからなかった。

中学生時代、太宰治人間失格で似たような話があるのを読んだ時は「お前は俺か」と妙に感動したのを覚えている。

子供の頃から、食べるというのは生きるために仕方なくやっていることだった。しかも、幸運なことに餓死しそうな状況に立たされたこともなかったので、「食べないと死ぬ」というのはピンとこなかった。

親から「なんか食べたいものある?」と聞かれたり、友人から好きな食べ物を聞かれるといつも困っていた。遠慮してるわけではなく思いつかないのだ。

 

私がはっきりと「お腹がすいたとはこのことか」と分かったのは大学に入ってからだ。

大学では今のニート生活とほとんど変わらない自堕落な生活を送っていた。

動くのが怠くて何か食べるのも面倒、ひたすらネットサーフィンを続ける。トイレに立った時に思い出したようについでで飯を食べる。そんな日々を過ごしていた。

ある夜、冷蔵庫を開けても何も食べるものがなくなっていた。まぁいいか、とそのまま寝ようとしたが、なんだか眠れない。腹に違和感がある。

…。

……。

ここで初めて「あぁ、これが腹がへるってことか!」と気付いた。

その時そこそこ感動したのが記憶に残っている。

 

25歳現在、今ではやっと普通に(?)お腹は空くようになったが、自分からあれを食べたいこれを食べたいというのは相変わらずあまりない。どこか旅行先では地物を食べたいとか、寒い時は温かいものが食べたいとかはあるけど。

 

この性質には、時たま困ることもある。誰かと食事をともにするときだ。

友人と飯を食べることになったときは、正直に自分が食欲が弱いことを言って相手に主導権を全面的に渡すことはできる。

だが、働いているときなどは同僚や上司などに「何が食べたい?」と聞かれる場面が度々あり、そういうとき「いや、特にないっす…。」とは言いづらい。そうなりそうなときは予め回答を考えてから臨むようにしていた。これが正解かどうか社会不適合な私には分からないが、大分幅を持たせて「肉食いたいっすねぇ」「鶏食いたいですね」などと答えていた。

大学時代仲良くしてくれた友人にS君という人がいるのだが、彼もあまりコレが食べたいという欲求がないらしく、好物を聞かれたら「寿司」と答えるようにしている、と話してくれたことがある。

 

さて、ニートな現在ほぼ全てのしがらみから解放されている。

おかげで、ほとんどの「食べたいものある?」には「好きなモノは特にない」と答えられている。